こんにちわ、全盛期のフェデラーの強さに圧倒され、テニスで生きていく事を諦めた、筋肉紳士プロデューサー(@changomi)です。
再び自身の肉体改造を始めた事をきっかけに、食の大切さを実感する中、「ジョコビッチの生まれ変わる食事」をよませて頂きました。
これから世界で活躍するトップアスリートにはぜひ読んで欲しいと思います。
私自身、現役時代は食には全く無頓着で、とりあえずお腹いっぱい食べる事ができればいい位の気持ちでしたが、今振り返ると「選手として非常にもったいない事をしていた」と心の底から思います。
食事は体を作ります。
トップアスリートにとって、自身の体との対話は日課であり、パフォーマンスの全てです。
世界を遠征する中で、自身で食事を調達しなければなりませんし、体調管理ができないと話になりません。
練習も大事ですがパフォーマンスを最大化させる為の「食」と体の関係について学び、自身の体と対話する事をお勧め致します。
▽もくじ
1.ジョコビッチとは
2.グルテンアレルギーという事実
3.食事と対話する
4.ジョコビッチの食事内容
5.グルテンフリーダイエット
6.さいごに
ジョコビッチとは
出典:neo-blog.com
本名:ノバク・ジョコビッチ(Novak Đoković)。現在世界ランキング1位。グランドスラム11回優勝を誇る世界最高のプロテニスプレイヤー(セルビア生まれ、188cm、80kg)。
いまでこそ世界最強の座にいますが、2004年にツアーデビューしてから、2007年〜2010年までの4年間はフェデラー、ナダルの2大巨頭には遠く及ばない、第二集団の中の選手の1人でした。
当時のフェデラーは本当に強く、私もプロテニスプレイヤーとしての道を諦める程、ダントツの存在でしたし…(遠い目)
ジョコビッチは著書の中で、当時の自分をこう振り返っています。
私の夢は世界最高峰の一人になることではなかった。世界最高峰と言える存在が2人いた。フェデラーとナダルだ。
そしてこの2人からすれば、私などたまに出て苦しくなると、直ぐに棄権してしまう、雑魚にすぎなかった。この2人こそ本物のエリートだ。私はまだ第二集団の中でもがくだけの存在だった。
試合の大事な場面で怪我や体調を崩したり、集中力を欠いてしまうことも多く、どうしても満足のいく結果に結びつかない日々…。
あの物静かで紳士的なフェデラーでさえ、報道陣の前で「あいつはマンガみたいなものだ。あんなに怪我ばっかりしているんだからさ。」と言ってしまう程に、途中棄権や急激なパフォーマンスの低下が多くみうけられました。
そんなジョコビッチを、わずか18ヶ月で、「そこそこ良い選手」から「世界最高の選手」に生まれ変わらせたのは、意外にも食事でした。
グルテンアレルギーという事実
出典:hotshot.jp
ジョコビッチはあるとき、セルビアの博士にグルテン(小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種)や乳製品に対して不耐症(消化する事が困難な病気)だという検査結果を告げられます。
※ジョコビッチの実家はビザ屋で、小さい頃から小麦と乳製品でつくられたビザが大好きでしたので、そのショックは非常に大きかったみたいです。
また、パンやピザは炭水化物が豊富で本来ならエネルギーになる食べ物な為、そんな事言われても、普通であればそんな事実は気にせず、食べ続けると思います(私なら、間違いなく食べ続けてます)
ジョコビッチの凄いところは、そんな受け入れ難い結果を認め、すぐにグルテンフリー(グルテンを一切摂取しない生活)にチャレンジした「オープンマインド(偏見や思い込みを持たない)」にあります。
まずは14日間グルテンを断ったところ、体重が減るとともに体の調子(元々もっていたアレルギー等)が改善され、コート上でもこれまでにないスピード、柔軟性、集中力を発揮。
更に乳製品も食事から取り除くと、急激に体重が減少し、そんな状態でも体は更に研ぎすまされていったようです。
一方で、実際にグルテンを摂取した場合はどうなるか再びチャレンジしてみたところ、ベーグル(思いっきりグルテン食材)を食べた翌日は、目が覚めると二日酔いのように頭が重く、体の切れも悪くなって体力がフルセットもたなかったといいます。
ジョコビッチは、実験の結果をふまえてグルテンフリーの生活を継続し、わずか18ヶ月で世界成功のNO1の座に君臨し、今もその強さを維持し続けています。
食事と対話する
今回お伝えしたいのは、ジョコビッチの行った「グルテンフリー」がは全ての人に有効というわけでなく、自身にあった食事と栄養の摂取の仕方をみつけて欲しいという事。
そして、さらにその上で食事と体について理解し、自身の持てる最大のエネルギーの全てを競技(パフォーマンス)に集中させて欲しいという事。
アスリートとして私の新陳代謝は早い。私の肉体は試合の時は特に多くのエネルギーを必要とする。よって食事はできるだけ効率的に消化し、できるだけ多くのエネルギーを保存しておきたい。
消化には血液が必要である。私が試合をしている時はまさにこの血液が必要なのだ。もし、消化システムが更に向上しかつ速くなれば、より早く肉体活動に戻れ、この肉体消化活動において更なるパワーを発揮できる。
ちなみに、これがつねづね私が氷水ではなく室温の水を飲む理由だ。氷は消化システムを冷やし、これを体温に戻すために血液が使われてしまう。
一つの例にはなりますが、消化や体温調節には血液やエネルギーを使ってしまいます。
パフォーマンスに全ての力を注ぐ為にこれは非常にもったいない事だと、今まで考えた事はありますか?
「肉体を治療・回復させる為のエネルギー」と、「試合や練習においてパフォーマンスを発揮する為のエネルギー(走って、ラケットを振る)」。
オンの日も、オフの日も、この二つにエネルギーを集中させる事を最優先にジョコビッチは生きています。
多くのアスリートは、十分な水分補給、十分な栄養がとれないのではないかと不安な為、食べれる時に余計に食べてしまいがちです。
しかし、自身の保有できるエネルギーに限界もあるうえに、消化に多くのエネルギーを使うばかりで非効率&体に負担がかかるだけですので、注意しましょう。
ジョコビッチの食事内容
出典:https://tennisfan.xyz/
本には具体的に食事の内容も掲載されており、ここでは一部を参考程度にご紹介します。
<肉系>
七面鳥肉と魚が大好物で、これらを少なくとも一日に1、2回は食べています。赤身肉を食べる時は出来るだけ魚や鳥肉にして、可能な限り脂肪を落とし、そして全て天然の最高品質に拘って食べています。
<野菜系>
ピート、ジャガイモ、その他の根菜、そして瓜、カボチャなどの野菜はでんぷんと炭水化物が多過ぎるので食べないようです。逆に、葉野菜、茎野菜(ブロッコリー、カリフラワー、インゲン豆アスパラガス等)は、炭水化物が多く無くタンパク質が摂取できるのでよく食べているみたいです。
<果物>
果実に含まれるフルクトース(果糖)は1番上質な糖で、栄養価も高いのですが、糖分をとり過ぎない様に果物は控えめに摂取しています。ジョコビッチはベリーが大好物みたいで、タイミングで少しずつ食べているみたいです。
<豆・ナッツ>
ナッツは体重を増やさずにタンパク質を補え、食物繊維や一価不飽和脂肪酸など、体い良いエネルギーを与えてくれます。ジョコビッチのお気に入りは、アーモンド、クルミ、ピーナッツ(調理)、ヒマワリの種、ブラジルナッツ、ピスタチオ等です。
<調味料やオイル等>
オイルは可能な限りオリーブオイル、ココナッツオイル、アボカドオイル、亜麻仁油だけを使うように拘り、調味料はケチャップやバーベキューソースなど糖分を加えすぎたものは避けます(マスタード、ワサビダイコン、酢、ホットソース、ワサビなどを好んでいます)。
また、ハーブとスパイスは非常に好きで、とにかく色々な種類のものを調達してきて使ってみるみたいです。
グルテンフリーダイエット
グルテンフリーダイエットにも少しふれておくと、レディ・ガガ、ヴィクトリア・ベッカム、マイリー・サイラス、ジェシカ・シンプソンなどの人気女優やセレブ達の成功例が多数メディアで紹介され、最近は日本でも流行しております。
ただし、科学的根拠はいまのところ発表されていない模様…。
ちなみにグルテンを含む食べ物は下記のようになりますので参考までにどうぞ!
- 小麦粉、ライ麦粉
- パンケーキ、ホットケーキ
- インスタントのお茶やコーヒー
- ドーナツ、スコーン、マフィン、クッキー
- 焼き菓子やスナック菓子全般
- ケーキ類
- ピザ
- パスタ、スパゲティ
- スープ類
- コーンフレーク、シリアル
- シチューやカレー
- シチューやカレーの市販ルー
- ラーメン
- そば(十割そば除く)、うどん
- そば粉(つなぎに小麦を使用)
- フライの衣、てんぷらの衣
- ハンバーグ(つなぎにパン粉を使用)
- たこ焼き、明石焼き、お好み焼き
- あんまん、カレーまん、中華まんなど
- 餃子、焼売、ワンタン
- 各種ソース
- ドレッシング
- しょうゆ
- スパイス(固着防止剤としてグルテン使用)
- 加工食品や食肉加工食品(結着材に小麦を使用)
- ブルーチーズ
- 玄米シロップ(大麦麦芽酵素を使用)
- ビール、発泡酒
- スピリッツ類(麦焼酎、スコッチ、バーボン、ウォッカ)
- モルトビネガー
- モルトやモルト香料(大麦麦芽)
- デキストリン
- たんぱく加水分解物
- 分散剤(セルロース、クエン酸)
- 乳化剤
- でんぷん(小麦由来)
- 植物油(小麦胚芽油)
- 植物油(グルテン添加剤を使用)
- 穀物酢(小麦を使用)
- サプリメント(カプセルの結着剤に使用)
- 化粧品(たんぱく加水分解物として小麦を使用)
- 増粘剤として利用されることも(整髪ジェルや歯磨き粉)
さいごに
ジョコビッチは著書の中で、多くのアスリートに対してこう言っております。
今日でも世界ランキング200位に入る選手たちの大部分は、いつでも食べたいものを食べていて、コートでやっている練習以外のことは殆ど考えず、今得ている成功が齎す贅沢を楽しんでいるだけの場合が多い。
だが、トップ40位あたりに食い込むようになると話は変わってくる。現代のテニス選手というのは非常にプロッフェショナルであり、肉体の管理と栄養補給は基礎中の基礎だ。
我々は寸分の狂いも許さない楽器のようなものだ。
もし私の体がほんの少しだけでもベストの状態からはずれていたら、例えば食べた物に対して体がうまく反応しなかったら、こういう選手たち(ナダル、フェデラーら)と同レベルで戦い、勝つことはできない。
更に重要なのは、私は良き友、兄、息子、ボーイフレンド、そして自分がこうあるべきと願う男で居られなくなるという事だ。
全くもってその通りだと思います。
勝負の世界はほんのちょっとの差が「勝ち負け」を決定づけます。
日々の練習はもちろん、自身の体に関わるすべての事(食事はもちろん、生き方全般)を見つめ直し、ベストなコンディションで、最高のパフォーマンスを常に発揮できるよう、本気で競技に取り組んでみてはいかがでしょうか?
世界に届かなかった老兵からの、戯言だと思わず、本当の意味で理解できるまで、読み込む事をお勧め致します。